転職アドバイザーの佐藤クリスです。

 

政府が進める働き方改革や、電通の長時間労働が原因による自殺が社会問題となり、各企業で残業のあり方が問われています。仕事はもちろん(?)、プライベートも充実させたい新卒にとっては、ワークライフバランスのとれた生活を送れるようになるのは、とてもいいことでしょう。

 

厚生労働省が発表した2017年3月の毎月勤労統計調査によると、1人あたりの名目賃金にあたる現金給与総額が10カ月ぶりに前年同月を下回ったそうです。その原因は、やはり企業が長時間労働を見直した影響が大きいとみられています。

 

それでは、ブラック企業が淘汰され、すべての会社が定時退社、休日出勤ナシとなったら世の中はどうなるでしょう?従来までは「お客様は神様です」という言葉が表しているような、クライアントファーストの考え方でした。勤務時間が長くなろうとも、クライアントの要求を受け入れることが当然とされていました。

 

しかし、定時退社が必須で退社後も仕事を持ち帰らないとしたら、上記の考え方は通用しなくなります。つまり、クライアント側が要求するレベルを落とすしかないのです。

 

 

便利すぎる世の中で苦しむ人々

 

サービスの質を落としたくなければ納期を延長せざるを得ません。スピード優先であれば、質が落ちる可能性があります。ネットで買った商品がすぐ届くなんてこともなくなるかもしれません。店舗の営業時間も短縮されることだって考えられます。年中無休の店舗はブラック企業だ!なんて叩かれることも考えられます。

 

残業がなくなるのは私たちだけではなく、私たちが普段利用しているサービスを提供している会社も同じだということを忘れてはいけません。これまで当たり前に享受していたサービスが同じように提供されない局面が増えてくるでしょう。

 

今の日本は便利な社会なのかどうなのか?これは他国や時代との比較でしか判断がつきませんが、日本は世界レベルでみても、かなりきめ細やかなサービスが行き届いている国だといって異を唱える人はい少ないでしょう。それでも、もっと早く、もっと質のよいサービスを求めてしまうのがカスタマーであり、クライアントであります。負担を強いられるのは、いつもサプライヤー、サービスを提供している側というわけです。

 

広告業界はまさに「お客様は神様です」がまかり通っている業界。電通の高橋まつりさんの悲劇は、そこに原因のひとつがありました。ネットで気軽に商品を買える反面、宅配便スタッフの負担は増える一方です。こうした便利さを過度に要求すれば、サプライヤーは疲弊してしまいます。そのあたりのバランスを考えなければいけない時期にきていると思います。