転職アドバイザーの佐藤クリスです。
新卒で入社したものの、「本当にこのままでいいのか?」と自分の現状に焦りを感じている人もいるでしょう。これからの時代、オペレーション的な仕事は人工知能(AI)に取って代わられてしまい、専門スキルや知識を活かせたり、付加価値を与えられる経験を積まないと生き残っていかれないんじゃないか…などと不安を抱くのは、しごくまっとうな感覚だと思います。事務とか営業職は、人工知能がもっと高度化すれば、今後なくなってしまう可能性も指摘されています。
では、どんな職種が人工知能に仕事を奪われずに生き残っていけるのでしょうか?少なくともITの分野でスキルを磨けば、しばらくは食いっぱぐれることはないと考えていいでしょう。IT社会といわれる現在、いたるところでシステムやアプリケーションが稼働され、つくられています。
とはいえ、プログラミングなんてまったくわからないし、そもそも文系なので、理系的な論理の世界についていけそうもない…などと最初から諦めてしまっていないでしょうか?あなたが20代であれば、未経験でもITの分野に進める可能性は十分にあります。
ベンチャーや中小規模のシステム会社ですと、未経験のプログラマーやネットワークエンジニアを募集しているケースがしばしばあります。初心者を応募しているわけですから当然、ゼロベースから学べる研修があり、求人でもそこはうたわれているはずです。どんな研修が行われるのか、面接時に確認してみましょう。
そもそもどんな職種があるの?
「ITエンジニア」といっても高度に細分化されていますので、一括りにすることはできません。ここでは最低限覚えておきたい代表的な職種をご紹介します。
●システムエンジニア(SE)
ITエンジニアの代表的な職種といえるのがSEです。SEはコンピュータシステムの設計・作成を担う重要な役割を果たします。クライアントの業務効率化を図るためにどんなシステムが必要で、どんな仕様になるのかを設計し、形にしていきます。
システムについて熟知していなければならいので、プログラマーとしてある程度経験を積んだ後にSEへ、といったステップアップが一般的です。
●プログラマー(PG)
SEが作成した設計図を元に、プログラム言語でシステムやアプリケーションを組み立てていく仕事です。
JavaやらJavaScriptやらRubyやらPHPやらC言語やら…といったのがプログラム言語で、このあたりを覚えていくことがITエンジニアとしてのスタートとなるでしょう。
●ネットワークエンジニア
SEやプログラマーがつくったコンピュータシステムを、みんなが使えるように専用機器に接続してネットワークシステムを構築し、運用、保守していくのがネットワークエンジニアの仕事です。
ひょっとしたら地味な印象はあるかもしれませんが、非常に大切で必要不可欠な職種。ネットワーク利用者のトラブルに対応することも多く、相手の知識レベルに合わせた説明能力も必要でしょう。
スクールに通わなくても大丈夫?
未経験で知識もほとんどないので、せめてスクールに通わないと…と思うかもしれませんが、必ずしも必要ありません。週1、2回の通学で3ヶ月で完結するコースもあったりしますが、身につくスキルもたかが知れているので実践的とはいえず、面接時に意欲のアピールくらいにはなるかな、といった程度の効果でしょう。
であれば、何か1冊プログラム言語の超入門的な書籍を購入し、それを学びながら転職活動をしたほうが早いですし、効率的です。
研修が充実しているIT企業を紹介
転職サイトを見れば未経験歓迎のIT企業はけっこうありますので、どんな研修が行われているのかしっかり確認して、応募するのもいいでしょう。
ただ、やはり実際に多くの企業情報を持っている転職エージェントに登録し、いろいろアドバイスを受けながら転職活動を行うほうが有利です。
利用者の9割が20代という若者向けの就活サービス「就職Shop」は、紹介する企業すべてに取材を行っているので、「入社したら、毎日日付が変わるまで働かされた」なんて心配はありません。
登録企業数は7600社。その中でもソフトウェア・ネットワーク系の職種と、IT・通信系の業種の求人の割合も多いことがわかります。
転職の専門家に相談すれば、未経験でもITエンジニアへの転職への道は夢ではありません。まずは興味を持ち、初心者向けのIT系の書籍を読むなど、知識を少しずつ身につけていくことから始めましょう。